令和7年度福祉・介護職員等処遇改善加算と人材確保・職場環境等改善事業とは?

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障がい福祉サービス事業には多くの加算がありますが、この『福祉・介護職員等処遇改善加算』を算定されている事業者様は多くいらっしゃるのではないでしょうか。

この処遇改善加算は、4月から翌年3月までの一年度限りの加算で、次年度も引き続き算定を希望する事業者は、4月15日までに指定権者に提出することで、4月1日からの適用となります。

令和7年度は、この福祉・介護職員等処遇改善加算とは別に、『障害福祉(障害児支援)人材確保・職場環境等改善事業』という補助金があり、この補助金の取得も希望される場合は、4月15日までに都道府県に申請書を提出する必要があります。

今回は、『令和7年度福祉・介護職員等処遇改善加算』と『障害福祉(障害児支援)人材確保・職場環境等改善事業』について、出来るだけ詳しくご説明させていただきます。

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目次

令和7年度福祉・介護職員等処遇改善加算

福祉・介護職員等処遇改善加算の目的は?

福祉・介護職員等処遇改善加算の目的は、障がい福祉サービス事業に従事する職員の賃金改善を目的として導入された制度です。

障がい福祉サービス事業に従事する職員の賃金改善が目的なので、法人の人件費負担を軽くするために、賃金を一度引き下げてから、賃金を元の水準に戻すために処遇改善加算を充てるということは出来ません。

また、障がい福祉サービス事業に従事しない、法人の別事業の人件費に充てることも出来ません。

対象のサービスは?

福祉・介護職員等処遇改善加算の対象外のサービス
就労定着支援、自立生活援助、計画相談支援、障害児相談支援、地域相談支援(移行)地域相談支援(定着)

上記のサービスは、処遇改善加算の対象外となります。

加算の適用範囲と対象職員

福祉・介護職員を中心に適用されますが、対象職員は広く設定されており、特に経験技能のある職員を優先し、賃金を改善することが重要です。

福祉・介護職員 ホームヘルパー、生活支援員、世話人、職業指導員、就労支援員、児童指導員、保育士など、直接支援を行う職員
経験・技能のある職員 介護福祉士や社会福祉士、精神保健福祉士などの資格を有し、一定の経験年数を持つ職員。サービス管理責任者や児童発達支援管理責任者
その他の職員 運営法人の判断により、事務職や調理員など、間接的に支援に関わる職種にも配分することが可能

注意事項

  • 一部の職員にのみ加算を集中されることは避けましょう。
  • 賃金ではない、役員報酬等の職員は、直接支援業務に従事していても、原則対象外です。

加算の期限

福祉・介護職員等処遇改善加算は、年度ごとに加算の届出が必要な加算で、期間は通常、4月から翌年3月までの一年間です。次年度も加算を取得する場合は、毎年3月頃に更新手続を行う必要があります。

実績報告書の提出

処遇改善加算を算定した事業者が、職員に賃金改善を行ったことを指定権者に報告するために、翌年7月末日(例年)までに実績報告書の提出が義務付けられています。

実績報告書の提出時期に、例え事業所を廃止していても、提出の必要があるので注意しましょう。

令和7年度福祉・介護職員等処遇改善加算の加算率

サービス区分 処遇改善加算Ⅰ 処遇改善加算Ⅱ 処遇改善加算Ⅲ 処遇改善加算Ⅳ
居宅介護 41.7% 40.2% 34.7% 27.3%
重度訪問介護 34.3% 32.8% 27.3% 21.9%
同行援護 41.7% 40.2% 34.7% 27.3%
行動援護 38.2% 36.7% 31.2% 24.8%
生活介護 8.1% 8.0% 6.7% 5.5%
短期入所 15.9% 13.8% 11.5%
就労選択支援 10.3% 10.1% 8.6% 6.9%
就労移行支援 10.3% 10.1% 8.6% 6.9%
就労継続支援A型 9.6% 9.4% 7.9% 6.3%
就労継続支援B型 9.3% 9.1% 7.6% 6.2%
共同生活援助
(介護サービス包括型)
14.7% 14.4% 12.8% 10.5%
児童発達支援 13.1% 12.8% 11.8% 9.6%
放課後等デイサービス 13.4% 13.1% 12.1% 9.8%
保育所等訪問支援 12.9% 11.8% 9.6%

※主なサービスの交付率

福祉・介護職員等処遇改善加算の取得要件

月額賃金改善要件 ※必須

月額賃金改善要件とは、処遇改善加算Ⅳの加算率の2分の1以上を、ベースアップ等(基本給または決まって毎月支払われる手当)として職員へ支給することにより、要件を満たすことが出来ます。

この「毎月支払われる手当」は、就業規則等に手当を規定する必要があります。

 

キャリアパス要件Ⅰ(任用要件・賃金体系の整備) ※必須

次の3つすべての基準を満たす必要があります。

  1. 福祉・介護職員の任用における職位、職責または職務内容等の要件を定めている。
  2. 職位、職責または職務内容等に応じた賃金体系を定めている。
  3. 就業規則等の明確な根拠規定を書面で整備し、全ての福祉・介護職員に周知している。

 

キャリアパス要件Ⅱ(研修の実施等) ※必須

福祉・介護職員の資質向上の目標と、研修機会の提供や能力評価、職員の資格取得の仕組みを事業所が整備し、このことを全ての福祉・介護職員に周知する必要があります。

 

キャリアパス要件Ⅲ(昇給の仕組みの整備等) ※Ⅰ~Ⅲは必須

福祉・介護職員について、経験もしくは資格等に応じて昇給する仕組みまたは、一定の基準に基づき定期昇給を判定する仕組みを設け、全ての福祉・介護職員に周知する必要があります。

 

キャリアパス要件Ⅳ(改前後の賃金要件) ※Ⅰ・Ⅱは必須

処遇改善加算による改善後の賃金が、年額440万円以上となる者がいることでこの要件はクリアできます。

しかしながら、年額440万円以上というのはなかなか難しいものですので、以下に該当する場合は、440万円以上の者が各事業所に設定できなくても、処遇改善加算を算定することは可能となります。

  • 小規模事業所等で職員間の賃金バランスに配慮が必要のため
  • 職員全体の賃金水準が低い、地域の賃金水準が低い等の理由により、直ちに年額440万円まで賃金を引き上げることが困難
  • 年額440万円の賃金改善を行うにあたり、規程の整備や研修・実務経験の蓄積などに一定期間を要するため 等

 

キャリアパス要件Ⅴ(配置等要件) ※Ⅰは必須

加算Ⅰを取得する場合は、福祉専門職員配置等加算(居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護にあたっては特定事業所加算)の届出を行っていることが必要です。

※ 短期入所、就労定着支援、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援等は配置等要件不要です。

 

職場環境等要件

後述する『障害福祉(障害児支援)人材確保・職場環境等改善事業補助金』を申請予定または申請済みであり、補助金の支給要件を満たす場合は、令和7年度中の職場環境要件の適用が猶予されます。

処遇改善加算Ⅰ・Ⅱ

『入職促進に向けた取組』『資質の向上やキャリアアップに向けた支援』『両立支援・多様な働き方の推進』『腰痛を含む心身の健康管理』『やりがい・働き甲斐の醸成』から各2つずつ取組を選択する必要があります。

『生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための取組み』については、「現場の課題の見える化(課題の抽出、課題の構造化、業務時間調査の実施等)」を必ず選択するとともに、その他2つを選択する必要があります。

※ 令和7年度中に整備することを誓約することも可

 

処遇改善加算Ⅲ・Ⅳ

『入職促進に向けた取組』『資質の向上やキャリアアップに向けた支援』『両立支援・多様な働き方の推進』『腰痛を含む心身の健康管理』『やりがい・働き甲斐の醸成』から各1つずつ取組を選択する必要があります。

『生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための取組み』については、2つを選択する必要があります。

※ 令和7年度中に整備することを誓約することも可

 

見える化要件 ※Ⅰ・Ⅱは必須

職場環境等要件でそれぞれ選択した、令和7年度に実施する取組み項目を、ワムネットまたは自社のホームページで公表する必要があります。

 

障害福祉(障害児支援)人材確保・職場環境等改善事業

障害福祉(障害児支援)人材確保・職場環境等改善事業の目的とは?

障がい福祉現場における生産性を向上し、更なる業務効率化や職場環境の改善を図り、障がい福祉(障がい児支援)人材確保・定着の基盤を構築する事業所に対する支援を目的としています。

 

対象事業所

基準月(原則、令和6年12月)において、処遇改善加算のⅠ~Ⅳを算定している事業所が対象となります。

ただし、令和6年12月に処遇改善加算を算定していない場合や、処遇改善加算Ⅴを算定している事業所については、令和7年4月1日までに(体制届の提出期限が4月15日までに延長された場合は、4月15日までに)処遇改善加算の算定に向けた体制届け出を行っている場合は、この補助事業の対象となります。

以上のことから、処遇改善加算を取得することが出来ない、以下のサービスは補助金の対象外となります。

福祉・介護職員等処遇改善加算の対象外のサービス
就労定着支援、自立生活援助、計画相談支援、障害児相談支援、地域相談支援(移行)地域相談支援(定着)

※令和7年4月以降に開設する新規事業所についても対象外となります。

対象者職員

  • 対象事業所に勤務する、直接支援業務の職員
  • 同事業所に勤務する、直接支援業務以外の職員

※法人本部の職員で、事業所の事務に従事する職員は対象とすることができます。

補助額の計算方法

補助額 =基準月(R6.12月)の障害福祉サービス等報酬総額 ×各サービスの交付率%

※令和6年12月が他の平常月と比較して著しく低い場合は、基準月を令和7年1月、2月、3月に変更することも可能。

各サービスの補助率

サービス種別 交付率
居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護 12.7%
生活介護 7.2%
短期入所 13.6%
就労移行支援、就労移行支援A型、就労継続支援B型 5.5%
共同生活援助 9.4%
児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援 9.6%

※主なサービスの交付率

 

補助金の支給要件

事業所は、以下の1~3のいずれかの取組みの実施を計画または実施する必要があります(令和6年12月以降に既に実施している取組でも可)。

補助金の支給要件
  1. 業務の洗い出しや棚卸など、現場の課題の見える化
  2. 業務改善活動の体制構築(委員会やプロジェクトチームの立ち上げ又は外部の研修会の活動等)
  3. 業務内容の明確化と職員間の適切な役割分担の取組み

補助金の用途

補助金の用途は、『職場環境改善経費』や『人件費』またはその両方として使用することが出来ます。既に職場改善経費

職場環境改善経費とする際の注意点

  • 事業所内の間接支援業務に従事する者の求人広告費や研修費とし、直接支援業務に従事する職員の求人広告費等には充当できない
  • タブレットを導入するための経費等としては不可で、タブレット導入のための研修講師代や会議費は可

職場環境改善経費については、対象経費として認められない可能性もあることから、事前に厚労省のコールセンターや指定権者に確認することをおススメいたします。

人件費とする際の注意点

  • 職員の平均賃金水準を、前年同時期より低下させないこと
  • 賃金改善方法を、職員に周知し、問い合わせには書面等で分かりやすく回答すること
  • 一時金や賞与としての支給が想定されています

計画書と実績報告書の提出先

補助金の計画書と、補助金により実施した「職場環境改善経費」や「人件費」についての実績報告書は、事業所所在地の都道府県知事に提出する必要があります。

補助金の振込

法人ごとに一括して補助金が振込まれます。

原則、介護給付費等の登録口座に振込まれるのですが、その時期は現時点では未定となっております。

処遇改善加算等取得サポート料金

手続き 料金(税込) 備考
令和7年度福祉・介護職員等処遇改善加算 66,000円~ 提出先の数と運営サービス数により増額
人材確保・職場環境等改善事業計画書(補助金) 16,500円~ 提出先の数と運営サービス数により増額

令和7年度処遇改善加算および補助金の申請を当事務所にご依頼されませんか?

  • 処遇改善加算Ⅴがなくなるが、処遇改善加算Ⅰ~Ⅳを取るにはどうすればいいか分からない。
  • 処遇改善加算の区分を上げたいが、どうすればいいのかよく分からない。
  • 補助金を取って、職場環境要件の適用を猶予したいが、補助金の支給要件がよく分からない。

このようなことでお困りでしたら、当事務所に手続をご依頼されませんか?

令和7年4月1日から処遇改善加算を取得するのであれば、計画書の提出期限は4月15日までです。

提出期限ギリギリにご依頼いただくと、対応できない可能性もありますので、お早目にお問合せいただければ幸いです。

先ずは、電話かメールにてお問い合わせください。

 

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