障害福祉サービス事業は原資が税金のため『適正な運営が出来ているか』『サービスの質の向上』『各種法令違反がないかの確認』のために、定期的に行政による実地指導が行われます。
運営指導(令和6年度報酬改定で実地指導から運営指導に名称が変更されました)は、利用者へのサービス提供の実地を見に来てくれるのではなく、あくまでも書類で適正な運営が出来ているのかを調査します。
ですので、一生懸命ご支援をされていても、運営上必要となる書類が整備されていないとなると、過誤請求や最悪の場合、指定取り消しとなる事も考えられます。
知らなかったということで大変なことにならないためにも、情報リテラシーを高めることが大切です。
➡ 障がい福祉サービス等事業所の実地指導等について(大阪市)
運営指導とは?
運営指導とは、各指定権者の行政官(利用者の支給決定市町村も同行する場合があります)が概ね3年に1度の割合で事業所に訪問し、書類ベースで以下の事柄についてチェックを行うことを言います。
- 人員配置に関する基準が満たされているか
- 運営、サービス提供に関する基準が満たされているか
- 不正請求が行われていないか
- 設備基準が守られているか
- 書類の整備と保管が適切に行われているか
人員配置や運営に関する基準を曖昧にしか分かっていなかったり、近隣の事業所さんの「〇〇で大丈夫らしいよ」という言葉を鵜吞みにしていたり、という事業所さんが多いように思います。
不確かな知識や誤った知識で日々ご支援をされていて、その方法が適切ではなかったと気づくのが、運営指導当日だった…。
そうならないように、正しい知識を得ることが大切です。
運営指導ではどんな書類を確認されるの?
通常の運営指導の場合、一月程度前に『運営指導の通知』が事業所に届きます。
この運営指導の通知には、運営指導の日時、どのサービスに対する運営指導なのか、当日訪問する行政官の名前、事前提出書類とその期限、当日準備書類等が記載されています。
指定権者からの封書が届いたら、運営指導の通知の可能性があるので、開けずに放置することのないように、届いたその日に出来るだけ内容を確認するようにしましょう。
【人員基準に関する書類の確認】
- 勤務予定・実績一覧表の確認
- 前年度利用者数調べ
- 直近3ヶ月の利用実績調べ
- 従業員のタイムカード
- 従業員の給料明細
- 従業員の資格証
- 雇用契約書
- 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書
- 秘密保持契約書
- 健康診断記録 等
【運営、サービス提供に関する書類の確認】
- 利用者の個人ファイル
- サービス提供実績記録票
- 日々の支援の記録
- 在宅支援の記録 ※
- 施設外就労の記録 ※
- 運営規程
- 重要事項説明書
- 利用契約書
- 個人情報使用同意書
- 契約内容報告書
- 自己評価に関する記録 ※
- スコア方式の根拠書類 ※
- 医療連携加算の記録 ※
- 各種マニュアル
- 年間研修計画と議事録
- 虐待・身体拘束適正化委員会関係書類
- 事故報告書・ヒヤリハット記録
- 苦情相談記録
- 欠席対応記録
- 食事提供記録 ※
- 送迎記録 ※
- 工賃(賃金)関係書類 ※
- 事業賠償保険証券等
- 消防訓練記録
- 避難確保計画
- 非常災害対策計画
- BCP(災害、感染) ※2
- 感染症対策委員会関係書類 ※2
- 法定代理受領
- 利用者への請求書
- 利用者への領収書 等
※は、必要に応じて確認されます。
※2は、令和6年4月1日から義務化されています。
当事務所がお力になれること
【事前の書類点検業務】
当事務所では、事業運営上、整備保管が必要な書類が揃っているか、その内容で問題ないかどうかの書類点検業務を行っております。
書類点検時には、どのような書類の整備が必要になるのか等をご説明させて頂きながら実施いたしますので、サビ管(児発管、サ責)さんが同席していただく形で実施することが望ましいです。
※不正や違法性を帯びる内容の指導・助言、事業所に代わっての書類作成等は行いません。
ご依頼の流れ
- メールまたはお電話にてお問合せください。
- 運営指導を想定して、ご準備いただく書類をご連絡いたします。
- 事業所にお伺いして3時間の書類点検を実施いたします。
- 事業所の状態に合わせて、顧問プランのご提案をさせていただきます(あくまでもご提案ですので、お好きなプランをお選びください)。
- ご契約書の締結
※ 書類点検後、お客様都合により顧問契約に至らなかった場合は、通常の書類点検費用(99,000円~)をご請求させていただきます。
料金について
項目 | 料金(税込) | 摘要 |
---|---|---|
3か月定期書類点検
(月1回訪問) |
275,000円~ |
|
書類点検(3時間) | 99,000円~ |
|
書類点検(6時間) | 198,000円~ |
|
実地指導・書類点検
(直前対策) |
個別見積もり |
|
【顧問契約】
書類点検業務については、ご契約期間内だけのサポートになりますが、報酬改定の情報提供や、運営についてのご相談先として当事務所を選んでいただけるのであれば、顧問契約を締結させていただき、事業所様をサポートさせていただきます。
当事務所では、事業所様の『現状』を把握させていただくために、顧問契約前調査として、無料で3時間の書類点検(通常99,000円)を実施させていただきます。
書類点検の結果を踏まえて、どの程度のお付き合いが必要か、ご提案させていただきます。
ご提案はあくまでもご提案ですので、法人様でご検討いただき、提案内容と違った形での顧問契約となることに関しましては、全く問題ありません。
書類点検後に、お客様都合で顧問契約に至らなかった場合、書類点検費用といたしまして、99,000円(税込)を頂戴いたします。
顧問契約の最低契約期間は1年間ですが、顧問プランの変更に関しましては、2ヶ月前までにお申し出いただいたければ変更可能です。
顧問契約プラン
プラン | 月額料金(税込) | 摘要 |
---|---|---|
2ヶ月に1度訪問プラン | 77,000円~ |
※プランの途中変更は可能です。 |
3月に1回訪問プラン | 44,000円~ |
※プランの途中変更は可能です。 |
訪問なしプラン (定員20名以下、従たる事業所なし多機能化なし) |
2,7500円~ |
|
開業1年未満事業所プラン (1事業所のみ) |
1,6500円~ |
※開業から1年経過後は、顧問料を改定いたします。 |
当事務所は事業所様の『転ばぬ先の杖』でありたい
障がい福祉サービス事業は、開業した後からが大変な事業だと私は思っています。
経営を安定させるためには、営業力が必要だし、質のいいサービスを提供するためには、従業員の雇用や支援力向上のための研修を定期的に開催しなければなりません。
初めて会社を経営される方も少なくないと思います。
目の前の問題にいっぱいいっぱいになってしまい、
- 障がい福祉サービス事業の運営にはどんな書類を整備しないとダメなのか
- その書類はこの内容で大丈夫なのか
- 加算を取りたいけど、今の人員で取れるのか
- この加算の要件は、どんな書類を整備しないとダメなのか
このような事に対するご不安や疑問解決が、後回しとなっていないでしょうか?
ご不安を煽るようで忍びないのですが、このような状態を長く放置することは得策ではありません。
利用者様へのご支援にご注力いただけるように、このようなご不安や疑問を払拭されてみませんか?
実地指導通知が来て慌てることのないように、当事務所が事業所様の転ばぬ先の杖となれましたら幸いです。
まずは電話かメールにて、お問い合わせください。